暮らしと神道

神事の紹介

もっそう

八幡宮

701-4216 瀬戸内市邑久町下山田2056

祭礼日時
4月3日8時(現在は4月第1日曜日) 
文化財指定
無 

天津神社 祭神は天之御中主命です。社記録には、「八幡宮創建以前に神社あり、是則ち山田明神、中古明現宮、現、天津神社」と記されています。また、神社の由来を記した「明神宮縁起書」が伝持されています。毎年4月3日の例祭には「盛相飯(もっそう)神事」が行われます。お祭りが近づくと祷屋では甘酒を発酵させてどぶろくを造り、栄祷瓶と呼ばれる瓶に入れておきます。これを御水といいます。お祭りの前日には、飯米1升を蒸して、三個の背の高い円錐形の「もっそう」をつくり、上中下の三ヵ所にわらで鉢巻をします。往時は、飯米九升を搗きあげ、七度洗い七度蒸して、もっそう・丸飯をそれぞれ一六個つくっていましたが、段々と減り現在のようになりました。いよいよ当日の4月3日になると、早朝五時から、男の子は栄祷瓶を入れたもっこを竹の棒で差しに担い、女の子はもっそうを並べたはんぼうを頭に乗せ、山の上のお宮に運びます。そのとき女の子が次のような乙女歌をうたいます。「千早振る 神に捧げる御酒御食は 遠く久しく 百千代万代 栄祷 栄祷」これに男の子が「えいとう、えいとう」と唱和しながら登ります。神社に参着すると、これらの神饌は本殿に供えられます。氏子総代が拝殿に参列し、午前六時になると神主がお祓い、祝詞を奏上し神事が始まります。もっそう三個のうち二個が下げられ、それを総代がわらの鉢巻を解き、竹の箸で前後左右に割ります。その割れ方で神主がその年の吉凶を占います。残る一個は社頭に下げ置いて、神使のお付きを待ち望みます。お付きとは神の権化となった鳥か小獣が来てもっそうを食べることで、それがあると村中が平穏無事で、お付きがない年は、諍事の恐れがあると言って皆心配したと伝えられています。神酒、御水をいただき、神事が終わると下宮し、解斎の饗宴が行われます。これを直会といいます。直会の肴は、お膳にヒノキの葉を敷き、その上に梅干、山椒の実、いぎす、あらめ、しらも、和え物、香の物が盛られます。汁物は白玉を入れた小豆汁、それにもち米のはぜが添えられます。むかしはケヤキの丸盆とカシの箸を使い、お汁も小豆の代わりにササゲという豆を使っていました。同じ肴の直会は、八幡宮の祭礼(秋祭り)でも行われますが、そのときは、ヒノキの葉ではなく、ナンテンの葉を用います。この祭式は「神代伝」といわれるもので、古来から行われていますが、末節については時代の変化とともに簡略化しています。

神事の分類

年占い としうらない

その年のよしあし、作柄や漁の豊凶、毎月の天候を占う神事など。
世量神事、水祭、水計、神量神示祭、粥占い、粥釣り、など

神事・行事の分類一覧

神事の詳細

祭りの時間帯
  • 午前
祭りの対象
  • 境内神社の祭神
祭祀規程上の区分
  • 例祭
祭りの趣旨・由来
  • 皇運の隆昌と氏子・崇敬者の繁栄を祈念する恒例の祭り
  • 農耕に関わる由緒や伝承がある祭り(御田植祭など)
祭りの規模 祭典奉仕の神職数
  • 1名
祭典奉仕の神職
以外の祭員数
  • 1~5名
祭典の参列者数
  • 1名以上10名前後まで
祭礼行事の神職・
祭員以外の所役
神職以外の祭りの奉仕者
  • 神役・頭屋(その他、この類の奉仕者を含む)
  • 男性(成年・老壮年)
  • 氏子・崇敬者の中の有志または選ばれた者
  • 総代(全員または代表・有志・選抜者)
神饌・供え物 品目
  • 特別な飯(特殊な炊き方、調理、盛り方、供え方の飯がある)
供え方
  • 熟饌(必ず調理した神饌が供えられる)
  • 高盛り、盛相など盛り方に特色がある
芸術・文芸・物品奉納供進等の行事
競技・演武等の行事
芸能
こもり・禁忌・禊祓・神占などについて
  • 託宣・神託(粥占・筒粥、年占行事などを含む)
ヤマ・屋台・山車・ダ
ンジリ・舟・その他の
工作物(大きな人形な
どを含む)の設置・曳き
回しについて
呼称
形態
神輿(鳳輦を含む)と神輿渡御
行列・社参・参列 形態
一般の参列の可否
  • 一般の方の参列・参加の希望があれば歓迎する
その他の行事・所作

八幡宮の神事一覧

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