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神事の紹介

神輿行事 その他(獅子舞含)別紙参照

戸島神社

713-8103 倉敷市玉島乙島1251

祭礼日時
10月 最終(土・日) 
文化財指定
有 

○戸島神社秋季例大祭(乙島祭り)・・・明治までは乙島村の「志あげまつり」と呼ばれていました。もともとの例祭日は、10月の最終日でしたが、現在は10月最終の(土・日)になりました。土曜日は神社で式典、また各支部の御船(おふね)、千歳楽(せんざいらく)、ダンジリがそれぞれ別々に行動します。日曜日には朝の宮下がりの後、神輿を先頭に御船、千歳楽、ダンジリの行列が1日かけて氏子地域である乙島をまわります。まわり方には「東まわり」と「西まわり」があり、一年ごとに向きが変わります。夕方6時頃からは夜の宮入りです。力を合わせて170段の石段を担いで上がります。乙島祭りは平成4年に倉敷市重要無形民俗文化財に指定されました。  ○千歳楽・・・乙島の千歳楽は愛媛県新居浜との関係が深く、最も古いとされる中山支部の千歳楽は1800年代に伊予の国より購入したものである。三枚布団結びありを基本とする。布団締めは前後に神社名、側面に龍・獅子を配す例が多いが、船堀(ふなぼり)支部の金縄(きんなわ)が関西方面からの影響を見せるなど、各地の意匠を取り入れている。 ○御船(おふね)・・・戸島神社秋季例大祭には、養父(やぶ)支部の第二戸島丸、城岡ノ辻(じょうおかのつじ)支部の八幡丸(やはたまる)、泉谷(いずみや)支部の荒神丸(こうじんまる)の三艘船(さんそうふね)が奉納される。これは船形をした太鼓台の一種で千歳楽と同様に内部に太鼓を据え置き、町内の担ぎ手によって担がれる。この三艘が揃って境内で練ることを特に三艘船と呼ぶ。それぞれの御船は海運と深く関わってきた乙島の歴史をよく反映している。 ○ダンジリ・・・戸島神社秋季例大祭の行列の最後を飾るのが畑(はた)支部のダンジリである。このダンジリは屋根を唐破風型とし、内部に太鼓を持ち、四本柱上部にのみ水幕(みずまく)を巡らせるもので、前方には同支部が奉納する獅子舞の獅子頭を置く。千歳楽の原型である御輿太鼓の形を止めるものと考えられる。 ○祭りのようす・・・秋が近づくと乙島では祭りの準備が始まります。青年団や保存会が集まって話し合いをします。町内で注連縄を作ったり、寄合を開いたりします。仕舞っていた千歳楽、御船、ダンジリを出して綺麗にみがきます。太鼓と唄の練習が始まります。勉強や仕事で乙島を離れている人たちも、祭りのために帰ってきます。日曜日の朝4時頃、まだ真っ暗な神社の下に蝋燭で灯った提灯の朱い光がぼんやり見えてきます。唄と太鼓も響き始めます。神社の下に御船、千歳楽、ダンジリが始まると、泉谷支部の奴(やっこ)が先頭をきって境内へ進んでいきます。神社の周りにはたくさんの店が並び、境内はさくさんの人です。御船、千歳楽、ダンジリは右に左にうねりながら、170段の石段を登っていきます。そして境内に着くと、ここが見せ場と拝殿に向けて「サシタ」の奉納を繰り返します。他の支部を「サシタ」の時間を競ったりもします。全部の支部が境内に揃うと、養父の第二戸島丸、城岡ノ辻)の八幡丸(やはたまる)、泉谷の荒神丸の3台の御船が揃って練りを繰り広げるのを「三艘船(さんそうぶね)」といい、波を分けて人の海を行く船そのもののようです。その後、奴・鬼・獅子舞の芸能奉納が行われます。  ○泉谷(いずみや)支部の奴(やっこ)・・・奴は神輿の到着と出発時に踊られたもので、その演技を「宿振り(しゅくぶり)」といい、黒い奴小袖にわらじを履き、腰に刀を下げ「エーッシュウ」の掛け声とともに振りこむ。赤い槍を投げあうのが「平振り(ひらふり)」、黒い大鳥毛(おおとりげ)を投げあうのが「下げ振り(さげふり)」です。奴はもともと、ふんどし姿で踊っていました。 ○城岡ノ辻(じょうおかのつじ)支部の鬼・・・鬼は赤鬼と青鬼が樫の棒を用いた棒術を気合とともに演じます。茶屋町(ちゃやまち)や早島町(はやしまちょう)など倉敷一円に鬼は沿道に出て通行人と関わるものが多いが、乙島の鬼は境内のみで演じる。この点は近辺の鬼と性格が異なる。乙島祭りの鬼の演舞は一度途絶えましたが、昭和40年代後半に復活させたものです。竹内流(たけうちりゅう)の棒術といわれています。 ○畑(はた)支部の獅子舞・・・獅子舞は二人遣いで五段返し(ごだんがえし)の舞を舞う。鉦(かね)三、鋲(びょう)打ち太鼓一のシャギリが入る。この獅子舞も一度途絶えていたものを四国の坂出から学びました。 ○祭りのようす(続き)・・・夜が明けます、御霊遷しの神事が終わるといよいよ神輿の出発です。各支部は養父(やぶ)・中山(なかやま)・川崎(かわさき)・船堀(ふなぼり)・高地(こうじ)・渡里(わたり)・前新田(まえしんでん)・小高地(ここうじ)・城(じょう)・岡ノ辻(おかのつじ)・北泉(きたいずみ)・泉谷(いずみや)・畑(はた)の順に境内から下がって行きます。これが朝の宮下がりです。これから1日かけて行列が乙島を回ります。夕方6時頃、神輿と行列が神社に帰ってきます。乙島祭りのクライマックスの夜の宮入りです。境内にも神社下にも、数えきれない人が集まっています。神輿は御霊遷しの神事のあと、白装束の氏子代表によって「ヨーオイサンヨイ」の掛け声で担がれ境内を練ります。いよいよ御船、千歳楽、ダンジリが階段を登ります。どの支部も祭りが終わるのを惜しむように、ゆっくりと練りながら登っていきます。提灯の灯が左右にゆれて、伊勢唄が響き渡ります。すべての支部が練り終えると、朝と同じく三艘船があり、奴・鬼・獅子舞が奉納されます。これをもって祭りを終えます。

神事の分類

神輿行事 みこしぎょうじ

神輿は神霊を奉安する輿。御神幸など。
喧嘩神輿、明神祭、お船曳き、走り神輿、大名行列、立会祭り、神集え祭り、花祭り、など

神事・行事の分類一覧

神事の詳細

祭りの時間帯
  • 終日(朝から夕刻・宵まで通して)
  • 宵(夕刻から夜)
祭りの対象
  • 本社(本殿)奉斎の祭神
祭祀規程上の区分
  • 例祭
祭りの趣旨・由来
  • 皇運の隆昌と氏子・崇敬者の繁栄を祈念する恒例の祭り
祭りの規模 祭典奉仕の神職数
  • 2~5名
祭典奉仕の神職
以外の祭員数
  • なし
祭典の参列者数
  • 50名前後まで
祭礼行事の神職・
祭員以外の所役
  • 501名以上
神職以外の祭りの奉仕者
  • 男性(青少年)
  • 男性(成年・老壮年)
  • 氏子・崇敬者の中の有志または選ばれた者
  • 総代(全員または代表・有志・選抜者)
神饌・供え物 品目
供え方
芸術・文芸・物品奉納供進等の行事
競技・演武等の行事
芸能
こもり・禁忌・禊祓・神占などについて
ヤマ・屋台・山車・ダ
ンジリ・舟・その他の
工作物(大きな人形な
どを含む)の設置・曳き
回しについて
呼称
  • ダンジリと称する
  • その他の名称で呼ばれる
形態
  • 太鼓台
神輿(鳳輦を含む)と神輿渡御
  • 氏子区域を巡幸する
行列・社参・参列 形態
一般の参列の可否
その他の行事・所作

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