神宮大麻動画のご紹介
神さま、お陰さま。
昔からどこの家でも、当たり前に行われてきた日本の生活文化、神棚のお祀り。なぜ家の中に神棚が必要とされてきたのでしょうか。
神棚とは
古来、私たち日本人は森羅万象に魂宿り、神存すると伝えます。
厳しい自然と、また、恵みもたらす華やかな四季の移ろいが共存する日本の国で、自然の恐さも、有り難さも良く知った我々の祖先たちは、自然そのものを動かす力がある事を感じ、そこに畏敬の念を抱き神としてお祀りするようになりました。
神棚は、自分たちが自然を始めとする、様々なものの恵み『お蔭』の中に生かされている事を感謝し、又、家族や人々が幸せに暮らしていけるようにと、家の中で神々に祈り心通わせると共に、日本人の生活観念、精神文化の源を伝え残してきた神聖な所として今に受け継がれ来ています。
忙しい現代の暮らしの中では特に、静かに祈る事で安らぎを得られる所として、神棚の存在が見直されています。
必ずお祀りしたい
『お伊勢さま』と『氏神さま』
家庭の神棚には『伊勢神宮』の御神札『神宮大麻』と『氏神神社(うじがみじんじゃ)』の御神札とを併せてお祀りします。
神棚の御神札おふだ
御神札は神さまの御璽(みしるし)です。
神棚には『神宮大麻』を中心に、家庭の『氏神さま』と、またほかにも自分や家族が気持ちを寄せる『崇敬神社(すうけいじんじゃ)』があれば、そこの御神札を一緒にお祀りします。
伊勢の神宮『最も尊い国家鎮護の神さま』と、氏神さま『最も近しい地域鎮守の神さま』の公の祈りが祈念された御神札が、家の神棚に不可欠なご存在となります。
もしやむをえず、どうしてもどちらかだけをお祀りするような場合は、総氏神さまとされるお伊勢さまの大御璽(おおみしるし)である『神宮大麻』を優先してお祀りします。
御神札を通して日々神さまに、感謝の心を届けてみましょう。
伊勢神宮
全国に八万社以上もあると言われる神々をお祀りするお社(やしろ)、その中でも最も尊いとされるのが三重県伊勢市を中心にご鎮座の『伊勢の神宮』です。
伊勢の神宮
伊勢神宮は『天照大御神(あまてらすおおみかみ)』を始めとする神々をお祀りするお社の総称で、正式名称は『神宮』です。全国の神宮号がつくお社の中でも『神宮』とだけ言えば、それは主に『伊勢にある神宮』の事をお指しします。伊勢に在ることから通称として『伊勢神宮』と呼ばれることが多くなりましたが、全国の神職や、よく知られる人々は『神宮』又は『伊勢の神宮』とお呼びしています。神宮として唯一無二のその尊い御存在に、敬いと親しみとの気持ちを込めて『神宮』又は『お伊勢さま、お伊勢さん、大神宮さん』などとお呼びします。
神宮では『天照大御神』をお祀りする『皇大神宮内宮(こうたいじんぐうないくう)』と、人々の衣食住や産業をもお守り下さる『豊受大御神(とようけおおみかみ)』をお祀りする『豊受大神宮外宮(とようけだいじんぐうげくう)』とを始め、125もの宮社がお祀りされ、五穀豊穣や、国の隆昌、国民の幸せなどを祈る祭りが、年間1500回以上も執り行われています。
又、二十年に一度、総ての御社殿と御神宝類とを新しく造り替えて、神々の御神威(ごしんい)を高める『式年遷宮(しきねんせんぐう)』と呼ばれるお祭りが、1300年以上にも渡り続けられてもおり、日本の国に住む私たちの日々の営みの発展は、そのお蔭の中にあると昔から伝わる、大変尊い所です。
最も尊い『天照大御神』
八百万の神々と言われるように、日本には大変多くの神さまが居られます。その中で最も尊い神さまが、伊勢の神宮にてお祀りされる『天照大御神(あまてらすおおみかみ)』です。
天照大御神あまてらすおおみかみ
『天照大御神』は皇室のご祖先神であり、日本人の大御祖神(おおみおやがみ)、日本の国の総氏神とされ国家の守護神と仰がれる、神々の中でも最も尊い神さまです。
記紀には、大御神が天の岩戸(あまのいわと)にお隠れした事で世の中が夜闇になり、そしてそれを困り果てた神々の一計によって、大御神を岩戸よりお連れだしする事に成功し、世の中は光を取り戻せたとあります。
闇夜の世の中、則ち秩序のない世界から、光の輝く秩序のある神々の社会へと戻ったとされ、大御神は我々の生活に無くてはならない『光り輝く太陽のように美しく、最も尊い御存在』であると伝えられています。
全国に点在する神社ほか、様々な神々がそのお力、お役目を正しくご発揮、お果たしされる事が出来るのも、岩戸より再びお姿を現された天照大御神のご存在があってこその事です。
特別な御神札『神宮大麻』
伊勢神宮の御神札『神宮大麻(じんぐうたいま)』は、直接神宮にお参りしても、お受けすることが出来ない特別な御神札です。
神宮大麻じんぐうたいま
神宮へお参りすると『授与大麻(じゅよたいま)』と呼ばれる御神札を戴くことができますが、これは私的個人の祈念や参拝の御璽(みしるし)として授与されるもので『神宮大麻』はお受け出来ません。
神宮大麻は、全国津々浦々の氏神神社(うじがみじんじゃ)を通してのみ戴く事ができ、大御神さまと氏神さまとの御神徳が相まって、人々がその『お蔭』を余すこと無く授かれるようにといった『公の祈念』がなされたもので、何度もお祭りを重ね奉製されて各家庭に届けられる、特別な御神札です。
もし神宮に参拝されて授与大麻を戴いた際も、ご家庭の氏神さまで毎年、新しい年の神宮大麻をお受けして一緒にお祀りします。
氏神神社
地域ごとの鎮守の神社を『氏神(うじ)さま』とお呼びします。氏神さまは地域内に生活する人々を日々静かにお見守り下さる、とても尊く身近なご存在です。
氏神うじさま
元来は一族に血縁のある神社を『氏神(うじがみ)神社』また、地縁のある神社を『産土(うぶすな)神社』と別けてお呼びしていましたが、今日では自分の家庭や生活圏のある地域鎮守の神社を『氏神神社』や『氏神さま』とお呼びしています。
また伝統的に、氏神神社の守護地域内に住まう人々を、総て『氏子(うじこ)』と呼びます。
昔から、氏神さまは地域それぞれの伝統文化を伝える場所であるのは勿論、地域の事、自分や家族の事を日々静かに、より身近にてお見守りくださるとして、とても尊ばれ、又、親しまれている大切なご存在です。
初詣や人生の節目など様々な場面においては、日々の感謝の気持ちをもって、氏神さまへお参りするのが慣わしです。
又、新しい土地に移り住むなどの際は、その地域の氏神様へ、自分や家族が氏子の一員になる事をご挨拶しにお参りします。
ご家庭の氏神さまを大切にして、日々常に身近な神さまのお見守りをいただきましょう。
神宮大麻はたくさんのお祭り(お祓い)を経て皆さんのご家庭に届いています
「神宮大麻」とは?
ご家庭で伊勢神宮のご神徳を仰ぎ、拝礼するための御神札です。神宮大麻の「大麻」とは本来「おおぬさ」と読み、神々への捧げもの、お祓いの際に用いられる木綿(ゆう)や麻(あさ)を指します。このことから、厳重なお祓いを経て授けられる御神札を「大麻」と呼ぶようになりました。
神宮大麻の奉製
神宮大麻は奉製するにあたり様々な祭典が行われています。伊勢神宮では大麻を奉製する専門の方々が毎朝体を浄め、白衣に着替えて御正宮(内宮)を遥拝した後、一体一体心を込めておつくりしています。
大麻暦奉製始祭(1月上旬)
神宮大麻及び暦の奉製が過ち無く清浄につくられるよう祝詞が奏上され、その年最初に奉製される神宮大麻に印が捺されます。
大麻用材伐始祭(4月中旬)
神宮大麻の中心となる用材を伐りだすにあたり、内宮宮域林の斎場にて行われます。
大麻修祓式
奉製された神宮大麻は月に数回丁重にお祓いされています。
神宮大麻暦頒布始祭(9月17日)
神宮大麻及び暦が日本全国のご家庭に届けられるよう内宮神楽殿において、47都道府県の神社庁長や関係者が参列し、神宮大麻暦頒布始祭が行われます。祭典終了後、神宮大麻と暦が神宮大宮司より神社本庁統理に授けられます。続いて47都道府県の神社庁長に伝えられます。
神宮大麻暦が神宮大宮司より神社本庁統理に授けられます
県神社庁神宮大麻暦頒布始奉告祭(9月下旬)
神宮大麻及び暦が岡山県内のご家庭に届けられるよう県神社庁神殿において、役員を始め17支部の支部長や関係者が参列し、神宮大麻暦頒布始奉告祭が行われます。祭典終了後、県神社庁長より各支部長に伝えられます。
副庁長が斎主となり祝詞を奏上
神宮大麻暦が岡山県神社庁長・副庁長より支部長に授けられます
支部神宮大麻暦頒布始奉告祭(10月中旬~11月中旬)
県内の支部では10月より11月中旬までに、神職・総代等が参列し、神宮大麻暦頒布始奉告祭が行われます。祭典終了後、神職や総代等に神宮大麻を授けます。祭典終了後12月より神宮大麻と暦を各家庭に届けられて新しい年を迎える準備が出来ます。
支部長が斎主となり祝詞を奏上
神宮大麻暦が支部長より大麻事務担当者に授けられます
お祀りの仕方
神棚がなくてもお祀りできます。
新年に向けて、新しい年の御神札を
ご家庭の氏神の御神札とご一緒にお受け下さい。
神宮大麻初穂料(はつほりょう)1,000円
御神札は年毎に、新しい年の御神徳(ごしんとく)が頂けるように祈念が込められ、瑞々しく奉製された新しいものを、心も新たにお祀りして、より一層のお蔭を戴きます。
お祀りするに当たっては、神棚がなくても大丈夫、ご自分の生活スタイルに合わせて、タンスやローボードの上など適宜の所を、神棚と見立ててお祀りします。
基本はありますが、お祀りの仕方やお供えの仕方なども、『必ずこうしなくてはならない』ではなく、ご自分のお心持ちに応じてそれぞれ出来るように工夫をし『このようにさせて頂く』とのお気持ちでお祀りください。
古くなった御神札は、お近く神社の古神札納所(こさつのうしよ)などへ、感謝の気持ちと共にお納めします。
岡山県神社庁は県内1,600社余りの神社を包括事務しています。
多くは地元の氏神さまであり、地域の守り神として大切に守られてきています。「伊勢の神宮」は我が国の総氏神的存在です。
動画「伊勢の神宮 - 源郷 ‐ISE-JINGU」
動画「源郷」は日々の祭典やご遷宮また美しい神宮の森など様々な映像が収録されています。